数学公式集と駆け落ちして訳のわからないわたしの一日の始めは制服の処女のごとく終わりはことごとく焼け焦げて生きた心地もしない
わたしはバス通りを機関車でまっしぐらに落下傘部隊とすれ違い豆をまく
どこかでサラダ虫の骨の折れる音が聞こえるそれはこだまする
わたしは自己催眠でほとんど眠り痴けている甲状腺の爆発でまた目が覚めた
わたしの握りしめた対数表には偉大なる死亡者の似顔が書いてある蛸のようなその人
蛸のような天気蛸のようなあの嬉しい二元連立現代マルクス方程式
机の上で焚書する思索的な午睡の後始末は誰がするのか
夢を見てから訊ねよう