北の海では顔の無い馬鹿どもが横綱さんを丸かじりしている恥ずかしく淋しい風景
だからわたしはクレンザーに首まで浸って舌を出して笑ったりするはしない
草履の上で昼寝をして夜中には毛が生えたり光ったりする南極越冬看護婦さん
あなたの石の上にも三年味噌はとても古くて泣き所に困ってしまう
犬がああでもこうでもない顔をしてわたしを見ていなければ何故
わたしの耳の中でかたつむりが這って全て世はことも無し
テレビ塔のてっぺんで演説している鴉がとてもこわい
それは青く塗られたおでん屋台が邪馬台国からやってくる枯葉舞う季節の出来心だった
国会議事堂が空を飛ぶほどわたしの心は淋しいの
だって天皇陛下が硝子のマントをひるがえして米国から横町の中華飯店まで大名旅行する前触れの切腹行進曲が流れているじゃあありませんか
これですべての平和と椎茸健康法は去って縞宇宙に餌をやらないわたしだけが資本主義青年同盟
夜泣きソバの漂う銀河系宇宙中共系宇宙
それでわたしは古新聞古雑誌高級トイレットペーパーとともに煮込まれる夜の宴会州に
お尻が疲労するばかりの帝国主義打倒集会はもう嫌
フジツボだらけのヘルメットはもう嫌
わたしはヘリオトロープの勾う福神漬けを食べながらカリフォルニアオレンジの空を高く低く飛行するそれは特権階級高射砲に撃墜される楽しみがあるから
文章的におかしい古い銀幕の上で指をしゃぶったりして
お代は見てからのお払い箱だろうか