「ドッペルゲンガー潮招き」〜「悲しみの巡洋艦夜空に沈む」は、第五列「唇の周辺は人類の共有物である叢書B(19791125)」に収録されたものである。
 「アンディ・マンホールに落ちて見越しの松は夜明けに」は、詩誌「百鬼」7号(1980)に投稿した作品。
 1975年頃から約10年に亘る創作ノートに、これらの作品が書かれた日付が残っている。

ドッペルゲンガー潮招き(19760531)
有料肛門(19761017)
曖昧な朦朧(19761019)
開運暦進化論(19790106)
文脈戦争瓦版(19761025)
グルタミン酸トマトジュース(19761119)
わたしという本人(19761019-25)
悲しみの巡洋艦夜空に沈む(19780606)
アンディ・マンホールに落ちて見越しの松は夜明けに(19790626)

 どうもこの時代はかなりいかれていたようで、タレリカ宇宙人とか、アタマナスビとかノートの余白に書き殴られている意味不明の言葉の数々。
  渋い顔をしたつくだに屋が言う
  「星の宿る砂浜に胆汁たらし泣く鴎」
とか
  もし無いものがあるならば 無いものは無いけれど
  無いものがある以上 やっぱり無いものはあることになる
とか
  地球は平たくかつ中が空洞になっている
  自分自身がさほど狂っていないと検証する過程である
とか。

 まあ、今読み返しても面白いので、そのうち全部テキスト化してアップロードするかも知れない(しないかも知れない)。