これは長い旅の始まりなのか 途中なのか 終わりなのか 気がつけば僕は部屋の前にいる いつも回転していた部屋 このドアーは開けるためのドアーか 閉めるためのドアーか いずれにせよノックは無用だと 僕は知っている 一呼吸おいてから 僕はドアーを開ける 「ただいま!」 ドアーを背に机に向かっていた男が 静かに振り返る 「おかえり!」