これは長い旅の始まりなのか 途中なのか 終わりなのか 気がつけば僕は机に向かっている 部屋の回転は止んでいる ノートを閉じる ドアーの外に人の気配を感じる 彼がノックもせずに入ってくることを 僕は知っている コーヒーを一口飲む ドアーの軋む音がする 僕はゆっくり振り返る 「おかえり!」 戸口の男が答える 「ただいま!」