肉の結び目が
固さと柔らかさの間をあいまいに往復するんだ
そして 二枚の七色の衣の
間断なき変色循環
色彩の一致は
「満月の夜に」
あの日あの時 申し合わせたっけ
今夜は雨だけど
もし月が出ていたらならきっとそれは満月なのさ
約束の習慣は単なる虚礼
それなら アイは?
憎悪でも無関心でもないものをアイとするならば
「これは アイよ」
二人は相似の微笑をつくり
意味の震度と方向とを測ろうとするけど
そもそも意味のイミなんてわかっちゃいない
無意味のイミなんて知っちゃいないのさ
だから
手を取り合って同じ歌を歌うこともできるんだ
What the world needs' love さ
ねえ きみ
僕たちはこうして何度目かの偶然のおかげで
向かい合っているんだよ
結んで
開いて さ
What the world need's laugh さ
ねえ きみ
僕ら なに色でアイしあうんだい?
なに色でダマしあうんだい?
今夜
ここで……