仮眠が薄い膜を成すころ
童夢に許しを乞う

封印を剥ぎ取り
裸の街を秤に載せる

モス・グリーンの広場に
女は犯されるべく横たわる

原因から結果に向い
多岐の河川が疾走する

そこに割合があり

男は女の腕を運び
ダリの画廊を巡るのだが

風景は記号以上に光らないのだ

奇妙に暖かい掌が
元来の汚れの位置に向う

この歌も耳にしか見えぬ
さながら骰子の如き哀しみ

回教徒の黄色い部屋の床で
目醒めに終る詩を書き上げる

男は泣きながら笑っていた