首吊縄の頼りなさ
何度拾ったかこの命
他にもやった
例のごろ寝とか
白い粒
不釣合いにか細い
この精神は
おお
届かなかったあの国へ
泣きに泣いたら
また馴染みの鳥
釣瓶の辺に老爺の歯茎
もお
やっぱり行ってしまおう
深さの不足
やや気付くのが
無視あれ?虫の声
夕焼けのばからしさ
口のぱっかり開いたその奥から
オマエノ故郷ハ?
オマエノ故郷ハ?
へなへなと坐り込み
ぼんやり縄を弄んで
そお
また
やめだ

帰還