オランウータンの朝
呼ビリンは古傷を舐めて増えるなめくじのようだ
ステンレス・スティールのドアー
神神しい厚みで濃淡もなく

トルコ玉磨く手を休め
やあ オハヨウ
味のないガム はすかいにニラミをきかし
大きな時間から ちょぼちょぼ露どき

潮吹くも
切れ目筈なき内海に
毛の混じったカンヅメ
何故 なぜ?

コメントゥールの朝
透明に汚れた旧友と向い合う
サニー・サイド・アップの死
音無く斜めに唇で嫌悪し